オルターエゴのエスという女性は、精神分析学でいう「イド」を表している。
イドとは、自分の内なる衝動性や攻撃性を表す言葉だ。
そのイドをラテン語では「エス」という。
一方、壁男の役割だが、これは「スーパーエゴ」を表していると思われる。
精神分析学でいうスーパーエゴは、規範や完璧主義を表す言葉。
すでにゲームをクリアされた方なら、この対立構造がなんとなく理解できるはずだ。
今回はALTER EGOとは一体どういうゲームなのか考察を解説する。
⇒【各エンディングの迎え方】
⇒【エスとLINEをしよう】
⇒【エス崇拝者の出し方】
エスの意味は「イド」
エスは本来、精神分析学で使われるドイツ語の「イド」という言葉を、ラテン語にした言葉。
イドをラテン語では「エス」という。
このイド(エス)という言葉は三位一体で成り立つ。
- イド
- エゴ
- スーパーエゴ(超我)
イドが衝動的な攻撃性。
超我は規範的な完璧主義。
エゴはそれぞれの尖った考えの調整役。
人間の人格はこの3つから構成されると言われている。
エスと壁男の対立構造
エスは衝動的
「イド」を表現するキャラであるエスは、作中で衝動的な攻撃性を表現したキャラになっている。
「私はどうすればいいの?」
「全てに優先して解き放していいの?」
「私の望むままでいいの?」
ゲームにおけるエスの役割はまさしく「イド」である。
完璧なイドには染まってないが、対立構造としては「イド」としての役割である。
壁男は規範的
一方壁男はどうだろうか。
壁男の発言は規範を守らせようとするものが多い。
実際エス(イド)は壁男の発言い苦しめられているシーンがいくつかある。
対立構造における壁男の役割は、スーパーエゴであり、規範的な完璧主義だ。
あなた自身も「イド」か「超我」かを計られている
このエスと壁男の対立構造の中で、あなたはどう物語を進めていくか。
僕らの人格も計られているのだ。
あなたが最初に迎えたエンディングがどっちだったかで、どれがよくわかる、
IDエンド
IDエンドを最初に迎えたあなたは衝動派だったのだ。
エスを好きにさせるような、衝動的な回答を多くしたはずだ。
しかし、ここで面白いのが、エスを助けてiDエンドだったとしても、必ずしもそれは衝動性に身を任せたとも言い切れない可能性もある。
「か弱いエスを助けるべきだ」という社会の規範性(超我)に従った可能性もある。
まあほとんどは「か弱いエスを助けたい!」という衝動に駆られた場合だろう。
スーパーエゴエンド
スーパーエゴエンドを迎えたあなたは、基本的には規範を守るべきだと考えている。
動機は内なる衝動ではなく、「他人からどう見られるか」「社会的に正しいか」というように、外から自分をみて律する傾向が強い。
判断基準は外にある。
⇒【各エンディングの迎え方】
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自分自身も見つめ直す
あなたは衝動性・規範性どちらに重きを置いて生きているだろうか。
このゲームの初めて見るエンディングで、それがよくわかる。
もっとも、同じ「エスの衝動性を認める(IDエンド)」という結果でも、イドと超我どちらに身を任せた判断なのか。
自分自身を知るいい機会となるだろう。
そして最終的なハッピーエンドを迎えるには、エゴ(調整役)になるしかないのだ。
イドでもスーパーエゴでもなく、その中立であるエゴだ。
ALTER EGOの考察は以上だ。
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